弱キャラ友崎くん Lv.7 感想
感動で咽び泣いています。りゃおです
『弱キャラ友崎くん Lv.7』です
まず先に
7巻をまだ読んでいない人は
買って、読むのです
そして絶対に、紙の本を買うのです
あらすじ
そして、舞台の幕が上がる。
掛けられた言葉。誠実の意味。向き合った、彼女の気持ち。
俺をとりまく環境の変化は劇的で。
けれど、そんなことはお構いなしに時間は進んでいく。文化祭の準備もいよいよ佳境。
演劇の練習が、ついに始まった。登場人物と演者のイメージを近づけるため、俺と菊池さんは「日南の過去」を取材することになるのだが……?
俺の、俺たちの―――。
一度きりの文化祭が、幕を開ける。
感想
菊池さんの気持ち、カッコよすぎる友崎くん
やったぜ
本当に、泣きそうです
シリーズ最高の読後感です
クライマックスのインパクトが大きすぎて、読んだ後しばらく叫びたくて仕方ありませんでした
素晴らしいシーンばかりでしたが、強いて一番を上げるとしたら、菊池さんが友崎くんの「なんで」に対して答えるシーンです
はじめは静かにぽつぽつと語っていた菊池さんが、「―でも!」を境に一気に感情を爆発させるところ
あの内気でおとなしい菊池さんとしては珍しくストレートに、悲鳴ともいえるような感情の吐露です
これまでは顔を赤くしたりなど、少なくとも友崎くんに対する好感度は高いなと分かる程度でみみみほどはっきりとはしていませんでしたが、このシーンで
ああもう!こんなにも惹かれていたんだな!
と思わせられました
泣きながら語る菊池さんの姿を想像すると、平静を保てなくなりますね
あれ、菊池さん的には苦しくてしょうがない場面だと思いますが、読者としては希望の光が見えたみたいな興奮がありました
448ページ目をめくって一行目を見たときの鳥肌の立ちようは半端なかったです
そのあとの友崎くんの復活も、読んでいて心躍りまくりですよ
静かにそろそろと、でもしっかりと確実に起き上がっていく力強さが最高にかっこよかったです
そしてそのピークにあのセリフ、悶死しそう
さらにとどめにあのセリフ、悶死しました
いやいや、ほんとによくやってくれました
MVP・みみみ
みみみの頑張りがなかったらあのラストはありえませんでしたね
菊池さん推しですが、いや菊池さん推しだからこそ今回のMVPは間違いなくみみみであると断言できます
あの叫びは脳内ではっきりと音声が再生されるレベルの迫力でした
何度読み返しても、演劇直後のみみみ(と友崎くん)の心理状態を想像すると胸が痛くなります
あそこまで人のために動けますかね普通
みみみらしい全力疾走感がたまらないですね
行間の魔術
この7巻までは電子書籍で読んでいたのですが、今回は特装版を実物でほしかったので紙の本で買いました
そして気づく
自分があまりにももったいないことをしていたことに
屋久先生の文章の魅力については今更語るまでもないですが、紙の本で読んで思い知りました
ページ、さらには一行の使い方が芸術レベルでした
ぺらーってめくっていくと前半と後半の、特にクライマックスにかけて1ページにおける文字密度が目に見えて減っていきます
クライマックスは一行一行、こちらの心に深く刻み付けんばかりに丁寧に書かれています
字数も調整されているのか「字余り」のような余計な改行もなく、小説というより詩といった印象を受ける美しさです
電子書籍の拡大縮小による無慈悲な自動改行で、この素晴らしさが損なわれてしまうのはもったいない
ちょっと紙の本で全巻買いなおしてきます
さてさて、これから数カ月のあいだ8巻を待たなくてはいけないと考えるとつらいです
ただちょっと怖いですけどね
あと1/3ほど残っている(らしい)段階での菊池さんとの関係性
葵が友崎くんにとって、あるいは友崎くんが葵にとってどのような存在になるか
それによっては菊池さんが・・・
い、いや、信じてますし
あ、あと、7巻最後の挿絵
フライ先生、ほんとに素晴らしいです